徹底追跡!
「会社の戦略としてWLBにどう取り組むべき?」
東京大学主催
WLB推進研究プロジェクト
キックオフ・シンポジウム
※本レポートは、あくまでも弊社コンサルタントから
見たシンポジウムの様子を記載しております。
ご了承くださいませ。
【日時】2009年1月22日(水) 13:30~18:30
【場所】東京大学 弥生会館
今回のテーマは
【人を活かす企業が伸びる
新しい「報酬」としてのWLB支援】。
経営戦略としてWLBにどう取り組むべきか、成功事例を交えて、各先生方が発表されました。
どのような発見があるか、非常に期待感あふれる
気持ちが、立ち見も出るほどの満員の会場から
も伝わってきました。
----------------------------------------
小渕優子氏 内閣府特命担当大臣
(少子化対策・男女共同参画担当)
が飛び入りでご来賓されました!!
----------------------------------------
小渕氏の突然のご来賓に、会場は非常に盛り上がりました。
政府としてWLBにどう取り組んでいくか、という視線で話されました。
中でも特に印象的だったフレーズをご紹介致します。
---------------------------------------------------
この経済状況であるからこそ、WLBの推進が必要です。
例えば、両立支援をしてくれたからこそ、愛社精神が生まれ、会社への貢献意欲が出てきます。
その様な社員を増やことが、明日への投資となり、会社の利益につながります。
政府としてもWLB推進をする企業を支援していきたいです。
---------------------------------------------------
◇講演会内容◇
●開会挨拶:
小森田秋夫氏(東京大学社会科学研究所所長)
「主催である東京大学社会科学研究所の
研究体制について概要の説明」
●プロジェクトの説明:
佐藤博樹氏(東京大学社会研究所教授)
「プロジェクトに関する、ミッション、
概要、メンバーなどについての説明」
▼資料ダウンロード↓
http://wlb.iss.u-tokyo.ac.jp/Sympo_Sato.pdf
■研究報告
●矢島洋子氏
(三菱UFJリサーチ&コンサルティング株式会社
主任研究員)
【テーマ】
◎仕事と子育ての両立をしやすい職場環境
◎企業が両立支援をするメリット
◎ 両立支援に対する男女別のニーズ
◎制度利用と評価の関係
(「未就学の子を持つ」「正社員」の「男女」に
クローズアップした調査データより)
【印象的なフレーズ】
両立しやすいと考える労働者は意欲と定着意識が高く、
会社にとって好ましい人材です。
つまりは、会社の「長時間で融通の利かない労働」という
形態が変われば、社員全体の能力育成につながります。
社員の中には評価制度に関して「両立すること=
マイナス」というイメージがつきそうで不安という声も
多数ありました。
この様な不安を払拭し、意欲的な社員を増やすためにも、
評価の公正性などについてアナウンスすべきでは
ないでしょうか。
▼資料ダウンロード↓↓
http://wlb.iss.u-tokyo.ac.jp/Sympo_Yajima.pdf
●武石恵美子氏
(法政大学キャリアデザイン学部教授)
【テーマ】
最新のデータに基づく、働き方とWLBに関する社員の意識
◎「ワークライフコンフリクト:
WLBを保つ上で困難を感じたことがあるか」
◎「困難に対してどのように対処したか」
◎「WLBと仕事への満足度」
◎「仕事への満足度とモチベーション」など
【印象的なフレーズ】
WLBを保てている人と保てない人との職場環境の違いは
長時間労働の恒常化などが背景にあると考えられます。
◇WLBを保てている人の傾向
・仕事への満足度が高く、またモチベーションも高い。
・愛社精神が生まれ、会社の発展のためなら、
人並み以上の努力も厭わない。
◇WLBを保てていない人の傾向
会社を辞めたり、仕事へのモチベーションが低下する
このように、WLBを保ち、高い生産性を生み出す社員を
育てるためには制度の導入に限らず、積極的にWLBを
認める職場マネジメントが必要ではないでしょうか。
▼資料ダウンロード↓↓
(調査概要)
http://wlb.iss.u-tokyo.ac.jp/Sympo_Takeishi2.pdf
(配布資料)
http://wlb.iss.u-tokyo.ac.jp/Sympo_Takeishi1.pdf
●高村静氏
(日興フィナンシャル・インテリジェンス株式回会社
主任研究員)
【テーマ】
~米国でのWLBの取り組み ~
MIT Workplace Center、Families and Work Institute
などから学ぶ
【印象的なフレーズ】
アメリカでは、WLBが実現した社会とは
「個人の満足+業務効率の向上+社会の安定」が
同時に実現した状態であると考えられています。
つまり、WLB実現の手段として「仕事の再設計」
また「働き方の見直し(フレキシブルワーキング)」
が必要と考えられています。
アメリカではあらゆる階層を超えて育児や介護など
家族へのケアのニーズが高まっています。
しかし、希望する労働時間と実際の労働時間がミスマッチ
しており、その解消、あるいはタイムデバイド
(労働時間やフレキシビリティによって差別がなされる)
を解決する必要があります。
▼資料ダウンロード↓↓
http://wlb.iss.u-tokyo.ac.jp/Sympo_Takamura.pdf
●小室淑恵
(弊社代表取締役)
【テーマ】
「事例から見た働き方の見直し・取組みの方法」
【印象的だったフレーズ】
「WLBの取り組み方の誤解」
企業のもつ問題には
①「女性を採用、育成できない」
②「休業・時短を経て継続就業できない」
③「長時間残業の恒常化」
④「マネジメントの意識を変えなければならない」
などがあります。
③と④は①・②より難易度が高いため、
後回しと考えられる方もいますが、
実は重要なのは③と④であります。
「制度だけは整っているが誰も使えない状態」に
しないために③と④も同時に進めていくべきなのです。
実際、「働き方の見直し」にチャレンジし、
現在成功しつつある某企業様の手法をご紹介します。
※続きは、「6時に帰るチーム術」(P 94-)に
記載しておりますので、ご覧ください↓↓
http://www.work-life-b.com/modules/g6/
■シンポジウム 「我が社におけるWLB支援」
6名の企業担当者の方々が自社のWLBへの取り組みに関して発表されました。会社により取り組み方法の違いはありますが、「なぜWLBに取り組むのか」という点について、「より優秀な人材を育成し、勝つ組織を作りたい」という共通点があり、非常に勉強になるお話ばかりでした。中でも特に「印象的だったフレーズ」をご紹介致します。
●落合範子氏
(AIGイースト・アジア・ホールディングス・
マネジメント株式会社 侵害保険人事担当
リージョナル・バイス・プレジデント)
「WLB施策」を「ダイバシティ推進」と捉え、
優秀な人材が働きたいと思う強い企業となり、
グループの競争力・市場価値を高めていきたいです。
●久山徹氏(アリコジャパン執行役員人事担当)
長崎に企業内託児所を設置し、社員の評判も上々。
また、週2日の早帰りDAYという制度もあり、
今後もWLBの取り組みに着手していくことが目標です。
●安部歩氏(オリックス株式会社人事グループ課長)
オリックスは「多角的金融事業」と言われ、
資源は「ひと」しかないという背景の中、
人を大事にする社風があります。
このような点から人材戦略としてWLBを推進しています。
●山極清子氏(株式会社資生堂 人事部参与)
「ワーク」も「ライフ」もどちらも充実することにより、
お客様に対するニーズをくみ取って欲しいという
意図の下、WLBを推進しています。
経営方針として社長のコミットもとりつけ、継続的に
WLBに取り組むことで会社の本気が社員に理解して
もらえる取り組みにしたいです。
●岩切貴乃氏
(株式会社東芝 多様性推進部部長)
一人一人の仕事の進め方を変革し、効率的で
メリハリのある仕事をして欲しいと思っています。
そしてその創出した時間をライフに使い、
「利益ある持続的成長」につなげるという
経営戦略としてWLBを推進しています。
■6名でのパネルディスカッション
ご講演された6名の方々によるパネルディスカッション
は、非常に白熱し、活発な意見交換がなされました。
その中でも特に、心に響いた内容をご紹介いたします。
------------------------------------------------
このような厳しい時代だからこそ、会社の中で
従業員に対してできることに限界が見えてきます。
会社で教えられるのは「これまで」のことであり
「これから」は教えられません。
ライフの時間でネットワークを作るとか、
自己啓発するとか、会社の外から新しいものを
持ち帰ってほしいと思います。
そのような組織の戦略的な意味でWLBは必要
だと思います。
-------------------------------------------
~弊社コンサルタントの感想~
満員で熱気のある会場、各方面からの多様な参加者、
小渕優子大臣も出席されるなど、非常に注目度の高い
シンポジウムのように感じました。
研究者の方、企業の方、それぞれのアプローチからの
発表があり、多少の違いはあるものの課題は同じ方向
を示しているものが多く、学術機関と企業という壁、
業界競合という壁を越えて、課題やノウハウ・研究成果
を吸収し、新しいアプローチに着手しようという熱意が
あるように思いました。
本日は多くのインプットが出来て、非常に有意義でした。
また、次回開催シンポジウムもレポート致しますので、
お楽しみに!
▼シンポジウムの詳細はこちらからご覧ください↓
http://wlb.iss.u-tokyo.ac.jp/index.html