人材育成について

2009年4月 9日 (木)

■一般職の管理職

こんにちは、株式会社ワーク・ライフバランス 事務局の大塚です。

「ワーク・ライフバランス」を組織の中で推進しようとするには、いくつかのポイントがあります。

よくご意見をいただくのは「制度が整っているかどうか」という点。
確かに重要な視点ですが、実際にはたくさんの制度があっても有名無実化してしまっており、利用者がまったくいなくて従業員は「うちの会社は働きにくい」と思っているケースもよく目にします。

制度を整えるだけではなく、そうした制度がしっかりと活用され、さらには制度を利用した人材がさらに社内で活躍していくことが大切なプロセスになります。

そんな流れの中で、女性管理職の増加を経営・人事目標として掲げている企業も最近では多く耳にするようになりました。
しかし、これもまたハードルが高い企業が多いですよね。

詳細はまた別の機会に述べるとして、女性の活力向上のための取組みを進めている企業事例を見つけましたのでご紹介します。

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三井住友海上、一般職も課長昇進に道 女性社員の活力高める

三井住友海上火災保険は4月から、企業の一般職にあたる事務業務中心の社員が課長に昇進できるよう人事制度を改めた。
従来は主任までしかなれなかったが、管理職にあたる課長にまで昇進できる道を開き、女性社員の労働意欲を向上させる。
来年4月にも一般職の課長が誕生する見通し。
一般職のまま課長に昇進できる制度は損保業界で初めてという。

課長へ昇進が可能になるのは転勤がなく事務業務を中心に担当する一般職約7000人。
7月にまず一般職で主任となっている社員数十人を課長の一つ手前の課長代理へ登用する。

http://bizplus.nikkei.co.jp/genre/jinji/index.cfm?i=2009040310265b4
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保険業界に限らず、仕事の種類によって雇用形態や役職を分けている企業は少なくないのではないでしょうか。
それぞれの業務の特性にあったキャリアパス・プランを会社と従業員が協調して作り上げていくことが、今後人材力を高め、企業力に変えていくためには必要になります。
この事例はそのプロセスの一例ではないか、と感じました。

ぜひ第一号、第二号、と続いてご活躍いただきたいですね!

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2009年4月 3日 (金)

■社内自己研鑽

こんにちは、株式会社ワーク・ライフバランス 事務局の大塚です。

企業においてワーク・ライフバランスを進めていく理由はいくつもありますが、やはり優秀な人材の確保とさらなる成長をあげるところが多いように思います。
とはいえ、この厳しい経済情勢の中でどのようにそれを実現していくか、は至難の業。

先日3月30日の新聞でも紹介されていたのでご存じの方も多いかもしれませんが、自動車業界の富士重工業のユニークな取組がいま、注目されています。

図らずも余った時間を有効に利用し、社員の教育を始めたのです。
なんと、講師は社員!
たとえば、TOEIC対策としての英文法レベルアップ講座など、大変な人気だそうです。

しかもこれは会社として強制しているわけではなく、あくまでも自主的な集まり。
興味関心のある人が集まって互いに研さんしあう、まさに切磋琢磨するような会なのだそう。
社員が講師ということで莫大なコストもかからず、講師も所有するスキルや知識を発揮する場所がえられ、WN-WINの関係かもしれません!

こうしたライフの充実によるワークへの好影響、が企業内でも実証されていくといいですね!

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2009年2月25日 (水)

■「交換日記」の効用

こんにちは、株式会社ワーク・ライフバランス 事務局の大塚です。

昨日につづき、今日はホテル業界での人材育成プログラムについてです。

スイスホテル南海大阪さんの施策を取り上げさせていただきご紹介してきましたが、数ある施策の中で特に目を引いたのは「交換日記」制度。
研修中に感じたことや不安に思っていることなどをレポートにまとめて提出、人事部のスタッフや現場の指導者がそのレポートにコメントをつけて返す、といった流れになります。

この交換日記はおそらく、うまくいく職場とそうではない職場とあると思います。
うまくいく職場は、ほとんど上司や同僚と顔をあわせる機会がなかったり、細かいところまで教えを乞うことが難しい雰囲気のあるところ。
さらに仕事の内容も幅広く、毎日突発的な出来事がおこりうるような業務内容。
そうではない職場は、時々出入りがあるけれども基本的には顔をあわせる機会があり、またさほど突発的な事項が発生しないところ。

前者の場合にはこまかく情報を共有してアドバイスをもらうことが最初のスキルアップのポイントになりますから、交換日記のような「コミュニケーションツール」は非常に有効だと思います。
交換日記というとつい「ノート」型を想像しますが、モバイルメールなどが導入されている組織ではメールで代用してもよいでしょう。

後者の場合には本ブログでもご紹介してきた「朝メール」を使うほうが有効かな、と思います。
その日の予定を共有することで仕事の内容などがイメージでき、気をつけるべきポイントがアドバイスする側にも自然に把握できる効果があります。

いずれにしても、スイスホテル南海大阪さんのように「自分たちの課題はなにか」をきちんと考え具体化し、
それを解決するためには何が必要か、ということを「自分たちで考える」ことが大切ですね。
結局自分たちで考えて承認して実践したやり方でしか、主体性はうまれにくいところもあります。
であれば遠回りするよりも最初から自主性・主体性をもった取組をスタートしたほうが省エネですよね!


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2009年2月24日 (火)

■ホテル業界での人材研修の工夫

こんにちは、株式会社ワーク・ライフバランス 事務局の大塚です。

秋からの経済状況の変化に伴い、新たな人材の採用を抑制せざるをえない企業も増えていることと思います。
一方で、団塊世代が大量に退職する2007年問題もいよいよ最終段階ということで、企業内の労働力人口の減少がとまりません。

もちろん景気が厳しいときは少ない仕事を少ない人員で、ということでも問題はないのですが、景気が少しでも回復してきて仕事量が増えたときに、人員はそもそも採用できる市場人数が減少していますので、すぐに増やせる、ということにならないケースも考えられます。

となると重要になるのは、「少ない人員でどれだけ価値の高い仕事ができるか」ということになります。

これはまさに企業としては永遠の課題、常に追求し続けねばならないことでもあります。
また、従業員のモチベーションや個々のスキルアップも必要になります。

先日、日経MJ新聞を読んでいたときにホテル業界での非常にユニークな取組みを目にしました。

スイスホテル南海大阪(大阪市)さんが進めている新卒社員向け研修プログラムなのですが、社員の定着率をあげ、サービスの質を高めることに成果を上げ始めているそうなのです。
なんと、かつて3割を超えていた入社後1年以内の離職率が2008年は6%程度に低下したほど。
これは本当にすごい成果だと思います!

そもそもホテル業界の方にお話をうかがうと、華やかなイメージとはうらはらに、24時間年中無休の営業で不規則な勤務体制であったり、立ち仕事も多く体力的に厳しい面もあるようです。
また、日経MJ新聞によると、「現場で働きかがら先輩や上司から仕事を学ぶ実地研修が重視されていたため、小さな失敗にも本音を話せる相談相手がおらず、悩みを抱えたまま職場を去るケース」も多かったとか。

実はこの問題、ホテル業界だけではない問題かもしれません。
通常のオフィスワークであっても、つねにエース社員は外回り、自分が相談する相手を探してフロアを見渡せばかなり上の管理職しか残っていなくて相談なんてとんでもない・・・
そんな会社も当てはまるのではないかな、と思います。

こういった状況をスイスホテル南海大阪さんではどのように変革していったかというと、配属部門での研修のほかに人事部がトレーニングを担当するプログラムと組み合わせました。
そして独自性豊かな研修プログラムでフォローアップしていったそうです。

これがまたユニーク!

常にお客様に見られていることを意識させるため、自分がどんなたち振る舞いをして、どんな話し方をしているのかをビデオに収録して、グループワークを行いながら改善点を話し合ったり、様々な場面を想定しつつお客様とスタッフの役割にわかれてロールプレイングをし、マニュアルにはないとっさの対応力を磨いたり、といったことが並びます。

さらに、私が「これはいいな!」と思ったものに、「交換日記」制度があります。
この制度については明日詳しくご紹介しますね!

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2009年1月 6日 (火)

■皆さん「抱負」はたてましたか?

こんにちは、株式会社ワーク・ライフバランス 事務局の大塚です。

東京では晴天続きのお正月でしたが、皆様のお住まいの場所はいかがでしたでしょうか。
初日の出をご覧になった方、おせちを食べ過ぎて…という方、スキーなど旅行にいらした方、、、休暇を満喫いただけていたら幸いです!

新年といえば、「抱負」。
弊社では年末にドリームミーティングという、社員で夢を語り合う会議を開いています。
少し恥ずかしいネーミングではありますが、一足早く、このドリームミーティングで、各自の2008年の反省と2009年の抱負を語り合いました。

自分自身のことから会社のこと、そして社会のことまで、非常に広範囲に渡って決意を述べるわけですが、この「抱負」を立てることの大切さを、年が明けた今、ひしひしと感じています。

長いお休みを過ごす中でも、年が明ける前に来年の目標を掲げることで、何を今やらねばならないのか、何が自分に足りず何を強みとしていけばいいのか、客観的に見つめることができます。
十分に脳みそを弛緩させられる期間だからこそ見えてくることがあるのが不思議です!
(私個人としては、1歳9ヶ月になる娘の「イヤ!イヤ!」魔の二歳児のきざしに対応しながら、「かたくなに『イヤ』という相手を説得するにはどうしたらいいか、という説得スキルをつけよう、と改めて思いました。。。
また、動き回る彼女を追い掛け回す中で「リスクを未然に防ぐ」能力も高めなければ…と感じています。
仕事、というよりは生活の中で必須な部分ですので適切なたとえかわかりませんが…)

皆様の抱負が年末に達成されますように!


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2008年11月17日 (月)

■シニア層の活用に「チームワーク」と「コミュニケーション」を活かす

こんにちは、株式会社ワーク・ライフバランス 事務局の大塚です。

ワーク・ライフバランスとともに昨今では「ダイバーシティ」という言葉もよく耳ににするようになってきました。
日本語でいうと「多様性の受容」。

これから少子高齢化がさらに加速するなか、企業力を高めるためにもこの「ダイバーシティ」をうまく活用していこう、という企業も多く出てきています。
その中のひとつが「シニア層」の活用です。

例えば、高齢・障害者雇用支援機構では、自動車部品工業向けの高齢者雇用推進ガイドラインを作成し、高齢者という人的資源を最大限活用するための取り組み方法を紹介しています。

「ジャスト・イン・タイム」というとても迅速な作業・仕事が求められる生産ラインで、誰が仕事をしても同じ品質で製品を作るために、あえてスピード重視ではない方法をとり、コミュニケーションやチームワーク力を高めて対応していくことが大切、という内容になっているそうです。

他にも、生産性の高い機械を入れたり、シニアでも使いやすい機械を開発したり、といった手段も考えられるかと思いますが、個人的には設備投資にお金をかける分の一部を、コミュニケーションの活性化や、シニア層の活用の必然性についての情報提供にその資金を使ってみる、というのも一案なのでは、と思います。

そしてこれはシニア層だけにいえることではなく、現役ビジネスマンについても同じことがいえるのではないでしょうか。
効率が落ちないようにチームでカバーしあう、一定の成果を出し続ける、そうした組織に、コミュニケーションとチームワーク力は欠かせないポイントだと思います。

皆さんの組織でも、「コミュニケーション、ちゃんととれているかな」「チームワーク、どうだろう?」と今一度、見直してみるとよいかもしれません!

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2008年10月27日 (月)

■女性の活用が進んでいる企業ランク

こんにちは、株式会社ワーク・ライフバランス 事務局の大塚です。

日経WOMANさんが毎年表彰している女性活用度ランキング、トップ100に入った企業を業界別に分類すると、最も多いのは電機・精密業界と銀行・証券、それぞれ18社と17社がランクインしました。

http://woman.nikkei.co.jp/special/article.aspx?id=20081010f1000f1

中でも電機・精密業界は、日本IBM、松下電器産業など、総合ランキングで上位を占める企業が多数。
「会社の枠を超えて業界全体で女性活用に取り組んできた結果、制度が充実しています」と富士通総研・渥美由喜さんもおっしゃっています。
さらに、「男社会」と言われていた銀行や証券会社でも、この数年で女性活用のための専任組織が続々と誕生しました。
また、「転勤のない総合職」を設ける企業や、結婚などで一度退職した女性の再雇用に乗り出すところが増えており、女性にとって働きやすい制度が整いつつあります。
今後は、女性の人材育成や管理職への登用がカギとなりそうです。

詳細は上URLをご覧いただきたいのですが、ワーク・ライフバランスやダイバーシティを企業で進めていくにあたり、女性活用といった側面から着手する企業はとてもたくさんあります。
そこで得たノウハウを男性も含めた全社員に展開していく、そこがワーク・ライフバランス実現のポイントになるでしょう。
女性活用で得たコツをそのままいかせる組織もあれば、多少アレンジして進めないと難しい組織もあると思います。
いずれにしても大切になるのは意識の統一。
ワーク・ライフバランスは女性や子どものいる人のみのものではなく、全社員にとって必要な考え方だ、ということをいかに多くの社員に考えてもらえるか、が成功の秘訣です。
「継続は力なり」といいますが、この意識統一もまさに継続が大切。
何度も何度も繰り返し伝えていくことが必要になります。

これから意識改革・統一を実施する方、ひとりでやろうとするととてもパワーがいります。
是非チームを結成していただいて、1+1=2以上のエネルギーを作り出していただきたいと思います!

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2008年9月30日 (火)

■「確認作業」と「知識吸収」の繰り返し

こんにちは、株式会社ワーク・ライフバランス 事務局の大塚です。

昨日に引き続き、社員教育の話題です。

従来のOJTがなかなか機能しなくなってきている、ということについて昨日触れましたが、最近では独自の手法を元に社員の教育を効果的に行っている企業があります。

例えば、三井住友銀行の「リテールバンキングカレッジ」。
これは金融サービス業界の自由化、ITの進展によるお客さまの金融知識の高まりなどを背景に、個人のお客さまの金融ニーズは、より高度化・多様化しつつある中、お客さまのニーズを的確に捉え、満足度の高い金融サービスを提供できる人材を継続的に確保していく目的で作られた、個人金融ビジネスを担う新人育成専門機関です。
http://www.smbc.co.jp/news/j600306_01.html

この研修プログラムの大きな特徴は、従来の営業店でのOJT中心の教育体制から、知識・スキルを習得する「集合研修」と、習得した知識・スキルを営業店で実践する「OJT」との両研修を、約半年間に亘って交互に繰り返す「サイクル型トレーニングプログラム」になった、というところです。
ロールプレイングを徹底的に行うなど、実践的なカリキュラムに重点を置いた集中的な研修形態によって、これまで数年間かけて習得していた業務知識・スキルの習得スピードを飛躍的に早め、若手従業員がモチベーション高く、成長することを目指す、としています。

確かに、日ごろの業務の中で、「これでいいのか」という確認と、「もっと知識を補わないと」という欲求を満たす必要性によく直面するように思います。
これを効率的に繰り返すことで、知識などもスピーディに体得できそうな気がしますね!

とはいえ、施設を持つのはとてもコストもかかります。
大企業の話で、中小企業には関係ない、そんな声も聞こえてきそうですが、冷静になって考えると、上の「確認作業」と「知識吸収」を効果的なタイミングで繰り返すこと、に着目すれば、施設を持たなくても実現できることは多くあるように思います。

人材不足の時代が来ることは必然です。
それまでにいかに優秀な人材に育てておくか、そこに企業が生き残るカギが隠されているように思います。

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2008年9月29日 (月)

■社員教育といえば・・・

こんにちは、株式会社ワーク・ライフバランス 事務局の大塚です。

急に寒くなりましたが、みなさん、体調はいかがでしょうか?
我が家は、いつものとおり(?)季節の変わり目に娘が体調を崩し、今週末は夫がずっとつきっきりでした。
(私は友人の結婚式などが続き、外に出ずっぱりでした。)
帰ってくるなり、夫にべったり、な娘。
「一昨日までは『ママ(まんま)!ママ(まんま)!』だったのに・・・」子どもとは時に残酷ですね。

さて、今日は社員教育に関する話題です。
ワーク・ライフバランスを進めていくと、避けては通れないテーマが、この「人材育成」。
いつ誰が休むかわからない、という中で、後輩や部下を育成しておくことは、何かあったときの切り札でもあるのです。

皆さん、社員教育、と何を思い出しますか?合宿?研修?
少し前までは新人を現場でマンツーマンで育てる、OJTが社員教育の中心でした。
ところがここ最近、この様相が変わって来ているそうなのです。

厚生労働省「平成19年度能力開発基本調査」によると、回答企業約3000社のうち8割近くが能力開発や人材育成に関して何らかの「問題がある」としています。
内訳をみると、「指導する人材が不足している」(50.5%)、「人材育成を行う時間がない」(47.3%)といった項目が上に並んでいます。

この並びを見て思い出したのが、「2007年問題」、つまり団塊世代の一斉退職で、これまで培ったノウハウや技術が受け継がれる機会が少なくなっていることです。
現に、退職した人のうち、必要な方には雇用延長や嘱託といったかたちで再雇用をしている企業も少なくないとか。
どうやらバブル崩壊後のリストラと採用抑制の影響で、年齢構成の山谷が不自然にできてしまったのにもかかわらず、今度は景気回復に伴って採用者数を増やしたため、現場で指導するOJT方式がうまく機能しなくなったようなのです。

そこで対策として最近目だって来ているのが、大手製造業における「技能塾」や「技能研修センター」といった施設の設置です。
授業(カリキュラム)を組んで一定期間かけて教え込む、学校のようなスタイルをとっている、というわけですね。
もちろん座学だけではなく、そのカリキュラムの中にはOJTの時間も含まれているそうです。

明日は教育手法に特徴のある企業例をご紹介していきます。

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