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2008年9月25日 (木)

■介護休業、イメージできますか?

こんにちは、株式会社ワーク・ライフバランス 事務局の大塚です。

このブログでもたびたび「介護」について話題にしています。
ただ、企業でもまだ介護休業者がそれほど顕在化していないこともあり(潜在層はかなりいらっしゃいます)、育児休業に比べると少しイメージを持ちにくい休業、と思われているところもあります。

一般に家族の介護は妻や母など女性が担うケースのほうが多いようです。
ところが、高齢者の増加や共働き勤務といった家族のあり方の多様化で男性が担う場面が増えつつあります。
つまり、家庭を仕事の両立に悩むのが女性から男性へと移りつつある、のです。
(もちろん、引き続き女性も悩んでいるのですが。)

総務省の就業構造基本調査によると、2002年10月から2007年9月までの5年間に家族の介護や看護を理由に1回でも離職や転職をした男性は10万900人と、前の5年間に比べて30%も増加しています。
この間の女性の増加率は4%、ということと比べてみるとどれほどの増加率かがわかりますね。

また、介護は要介護者の症状が様々なで先行きを見通しにくいところも育児とは大きな違いがあります。
そして前の数字のように一度退職してしまうと、新たな仕事を得るのは簡単ではないそうです。
介護を理由に離職や転職をした男性のうち、就業構造基本調査の調査時点で職に就いていた人は36%、という結果もあるほどです。

こうした流れをうけ、仕事と介護の両立を支えるために、育児・介護休業法改正に向けた検討も始まっています。
焦点のひとつは、1日単位もしくは時間単位での介護休業の容認、という点です。
現行法では、家族1人が要介護状態になるたびに通算93日の範囲で分割して介護休業が取得できるようになっています。
これは長期的な介護の方針を決める準備にこの期間をあてる、ということを想定しているのですが、実際には余命がある程度分かるなど長期休暇が必要なときに備えて介護休業は使わず、有給休暇で対応する人も多いのです。

実際の介護では、通院の付き添いや事故への対応ができることが重要ですので、短期で休める仕組みの導入がとても大きな意味をなすのです。
また、在宅勤務といった職場に必ず出勤しなくても通常どおりの仕事ができる、といったインフラ整備も同時に必要になってくるでしょう。

これから先、介護に携わる人の数はどんどん増えていきます。
企業としても、これらの人たちに対するサポートを行わず、少子化の中で優秀な人材を流出させることは得策ではないのではないでしょうか。
「ワーク・ライフバランス」は育児のもの、と思われがちですが、どんな事情があっても働き続けられる環境整備、という観点からとらえていただければと思います。

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