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2008年1月29日 (火)

■「ワーク・ライフ・バランス憲章」と「行動指針」

こんにちは、株式会社ワーク・ライフバランス 事務局の大塚です。

前回の予告どおり、本日は先月、政府の「子どもと家族を応援する日本」重点戦略検討会議がまとめた「仕事と生活の調査」(ワーク・ライフ・バランス)を大きな柱とする最終報告書の内容についてご紹介します。

この報告書では、小さな子どもを持つ母親や高齢者なども無理なく仕事に就ける柔軟な社会の実現に向け、「憲章」と「行動指針」もあわせて定めています。
ワークライフバランス憲章と行動指針が目指すのは、一人ひとりが状況に応じて、多様な働き方を選択できる社会の実現です。

若いうちは仕事に集中し、子育て中は少し控える、というように時期に応じてバランスを見直せるように後押しします。
生産性の向上も同時にうたっており、イメージしているのは、全員の労働時間を一律に減らす、などといった単純な時短ではありません。
さらに、就業形態にかかわらない公正な処遇の確保なども盛り込んでいます。
企業への強制力はなく、あくまでも労使の話し合いによる自主的な取り組みが基本となっているところが少し残念なポイントですが、競争力強化につながる「明日への投資」として積極的に取り組むように求めています。

行動指針の具体的な数値目標の例を見てみましょう。
いずれも10年後、2017年に達成していたい数値です。

●今は第1子を産んだ後も働き続ける女性は38%にとどまっていますが、この割合を55%まで引き上げます。

●取得率が5割に満たない年次有給休暇を完全取得(10割)できるようにします。

●現在1割以上いる週労働時間が60時間を越す雇用者を、0.5割に削減します。

●現在64.9%の25~44歳女性の就業率を69~72%まで引き上げます。

などなど、このほかにもフリーター対策やシルバー層の雇用に関する目標値なども定められています。

これらの数値を定めるにあたって、経営者団体からは激しい抵抗があった、ともメディアなどで目にしていますが、そもそもこれらの数値目標は、少子化による労働力人口の減少伴う企業の世界的競争力の低下を防ぐためのもの。
「ワーク・ライフバランス」の「バランス」という言葉を誤解されている方がいらっしゃるのか、少子化に伴う問題を食い止めるためには出生率だけを改善すればよい(そのためにはワーク・ライフバランスが直接は関係していない)という誤解をお持ちの方がいるのかわかりませんが、
いずれにしても、企業が生き残るためにはこれらの数値目標に少しでも近づくべく対策を打っていくことが必要な時代がもうきてしまっているのです。

実際に、ワーク・ライフバランス施策を打つことによって業績をV字回復した企業も多くあります。
たとえば、ベネッセ・コーポレーションや松下電器産業など(これらの事例につきましては長くなりますのでまた別の機会に)。

先日のパタゴニア社のある米国や高い時間当たり労働生産性を誇る北欧諸国のように、すでに働き方の見直しをすることによって、国力を維持・回復している国があるなかで、すでにスタートで遅れをとっている日本。
まだまだ根深い誤解を解くためにも、弊社スタッフも一丸となって取り組んでまいります!

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